失敗（2）

第四に、日本代表チームの技量では、組織力のアップしか世界で戦う術がないにもかかわらず、ジーコ氏自身が全く戦術等に詳しい人物ではないこと。
本人が、名サッカープレーヤーだっただけに、サッカーの試合中は、戦術等にこだわらずとも、局面を打開できただろう。
しかし、ジーコ氏が選手として活躍した当時とは、サッカーの仕方も変わっている。そのことに、気づいていない訳がないと思うのだが・・・。確かに、ジーコ氏は、フリーキック等を代表選手に教えるのは上手いそうだが。それは、技術コーチがすることであって、代表監督にはチームのマネージメントの方が、重要だと思うのだが。

第五に、チームとしての攻守面での約束事を監督側がきっちりと選手側に提示しなければならないのだが、監督側が、そういう指導をしているとは思えないこと。選手側が、そういう約束事を決めていくのは、やはり変だ。
「選手達が話し合って、自主的に」とは、聞こえが良いが、単に、監督側が指示を与えていないだけなのではないだろうか。本当にこれで良いのだろうか。

第六に、欧州で大活躍しているような選手は、中村ぐらいしか居ないのに、個人の能力に依存するしかない現状。それも、監督に、明確なビジョンがないからに他ならない。アルゼンチンやブラジルならいざ知らず、暴挙に等しい。
そのアルゼンチンやブラジルでも、ジーコなど比べ物にならないほどの知将を抱えて、ワールドカップに挑んでいる訳だが・・・。

以上が、ジーコ氏に対する不満である。
今の日本代表は、それでも、歴代の日本代表の中では、最もタレントが揃っていると思われる。
そのタレント陣を枯渇させてしまった気がするのは、僕だけだろうか。