先日、母校の秋田県代表、本荘高校の試合が終わった。その日は、11時から、甲子園球場まで、応援に行ってきた。優勝経験のある奈良県代表の天理高校相手に、7−5と、一方的にやられた試合ではなかった。
ただ、7−0と、最初に離されたのが痛かった。そこから、本荘高校も、5得点を挙げ、反撃を試みたが、大量失点が響いた。
5回表までで、本荘高校の左腕エース高橋が、7失点と打ち込まれた。

1回表、格上の相手に、いきなり2点を先に献上してしまった。
格上との対戦で、先制するのが互角に戦える最低条件だったのに、先制されてしまった。
こういう点をやってしまうのが、経験の差なのかもしれない。
格下のチームは、格上の相手に先制されることも多いし、先制されることで、自信を失っていく光景は、今まで何度も見てきた。
先制されたのならば、まず食いついていかなければ勝負にならない。2−0になった時点で、1点でも返しておけば、まだまだ良い勝負になったかもしれない。だが、次に失点してしまったのは、本荘高校側であった。
スタンドから見ていると、天理の右打者が、高橋のカーブ等を上手くすくい上げて、長打にしていた。秋田県レベルでは、高めのボール球を振ってくれるのだが、全国レベルではそうはいかなかったか。そして、甘く入った変化球を上手く捉えられてしまった。
結果的に見て、二番手の右腕、伊藤の方が、球速もあり、天理のバッターの方が、さしこまれていた。
だが、秋田大会をほぼ1人で投げ抜いてきたエースの高橋を甲子園の初戦の先発に起用したのは、監督として当然ともいえる判断だったと思う。

また、本荘高校の攻撃では、5回まで、無安打と、相手の速球投手、藤井を打ち崩せなかった。速球対策に抜かりがあったとは思えないが、藤井の速球につまっているシーンが多かった。
ここで、本荘高校側が、コンパクトに振っていく指示を出す方法もあったと思う。
また、初球から積極的に打っていたが、本当に、自分の待っているボールでないような球を打って、凡退するシーンが、序盤に多かった。
そして、天理高校の先発の藤井が、5回に打たれ始めると、2番手の後藤にスイッチ。後藤は、3失点したものの、本荘の流れを止める投手交代だった。

5回表の5失点で、試合の大勢は決した。

さて、アルプス席では、秋田県出身の方々と応援した。
楽しかった。母校の応援とは、これ程、楽しいものなのか。
一種の同窓会の雰囲気になる。秋田弁が話せれば、皆仲良く話せる。
右隣の初老の男性から、ビールを奢って貰った。左隣の男性は、本荘高校の野球部のOBの方だった。
試合前に、秋田の有志達が、アルプスの応援団に、メガフォンや水を配ったりしている。
こういう人々の協力で、選手達は、試合ができる。
なんと幸せなことか。
2回裏に、校歌が流れた時、涙がこぼれた。
試合が終わった時、応援で疲れきった応援団員達の姿を見た時、また、目元がうるんだ。

確かに、本荘高校は、3回目の出場で、今回もまた初戦敗退となり、甲子園でまだ1勝もしていない。秋田県勢は、9年連続で初戦敗退となった。だが、甲子園に出場することすら、難しいことを僕は知っている。また、甲子園で1勝することの難しさを僕は知っている。

今度、母校が甲子園に帰ってくるのは、いつになるだろう。僕が生きているうちに、帰ってくるだろうか。また、秋田県の人々と、本荘高校を応援したい。その時を楽しみに待とうと思う。

夢をありがとう。

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